坂口安吾|飛騨・高山の抹殺 ①|飛騨には重要な古代史記事がない?

坂口安吾 の 新日本地理「飛騨・高山の抹殺」について。(その ①)

安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺 ①

「安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺」というお話は、「青空文庫」で、読むことが出来ます。

\ 全文はこちら /

おねがい:古代飛騨ついて
飛騨の口伝 をはじめとした「古代飛騨」の話は、えてして「飛騨の何かを隠したい相手」への 批判 を伴いがち です。

私としては(当事者ではないからこそ言える事ではありますが)何か や 誰か へ対する 批判 は 目的としていません。

その点を、ご理解の上、読んでいただけると有難いです。

「白黒の文字」だけだと、情報が上手く入らない「ポンコツ脳」なので、自分の為にちょっと整理してみました。↓↓↓

飛騨には重要な古代史記事がない?

青空文庫編:安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺――中部の巻――坂口安吾

↑↑↑ 上記の内容に「改行」「空白」「…」「リンク」「補足」「画像」等 をプラスさせていただきました ↓↓↓

赤:飛騨国・緑:東山道(引用:Wikipedia

※ 「斜体」が「坂口安吾」の文章です。↓↓↓

飛騨(実にメンドウな字だから以後カナで書かせてもらいますよ)は日本の古代史では重大きわまる土地であります。

隣りの信濃は タケミナカタ の神 が スワ湖 へ逃げてきて天孫に降参した…という 国ゆずり事変 の 最後の抵抗地点で 日本神話では重要なところだ。

ところが、現天皇家が 本当に確立の緒についたとみられる 天武 持統の両御夫妻帝(天武天智の弟で、天智の御子 大友親王弘文天皇≫を タオして皇位に即き、実質的には 現天皇家の 第三祖に当られる御方のようです)は ヒダスワ の両国に対して特にフシギな処置をほどこしております。

赤:諏訪国・緑:東山道(引用:Wikipedia

スワは 信濃の国 に属しておりますが、一時分離されて ヒダスワ二国特別の扱いをうけた。

その理由は 国史の表面には 一度も説かれておりません。特に ヒダ は古代史上、一度も重大な記事のないところで、昔からの住んでいただけの未開の山奥のようだ。

ところが 国史の表面には 一ツも重大な記事がないけれども、シサイによむと 何もないのがフシギで、いろいろな特殊な処置がある隠されたことをめぐって施されているように推量せざるを得なくなるのです。

だいたい日本神話 と上代の天皇紀 は、仏教の渡来まで、否、天智天皇までは 古代説話とでも云うべく、その系譜の 作者側に有利のように 諸国の伝説 や 各地の土豪の歴史系譜などを とりいれて 自家の一族化 したものだ。

だから 全国の豪族はみんな神々となって 天皇家やその祖神の 一族親類帰投者功臣となっている。

そして各国のあらゆる豪族と伝説と郷土史がみんな巧妙にアンバイされて神話(天智までの天皇紀をも含めて)にとりいれられていると見てよろしい。

しかし、神話だから、そのとりいれの方法が 正確ではないし、所詮はボーバクたる神話なのだから、似ているが ハッキリと それがオレの国の誰それ様だ…とも言いかねるものが多いのです。


ところが 大本教だの 何だのと 色々の新宗教が みんな 天ツ神の本家の化身 はオレだ…と言いたてたがるように、そういう気風 や 人間の存在は 大昔から今までどの土地にも絶えず存在したことで、その気風が やや科学的になると 昔の郷土史家愛郷的考証家 というものになって、古代史の似た部分だけをとりいれて みんな自国の伝説と結びつけてしまう


だから、九州から奥州陸奥国) の果まで至るところに タカマガ原 だの 天の岩戸 だの 天孫降臨 の地があるばかりか、特にその土地の名が 古代史にも現れて 土地の 国ツ神 と 天ツ神 の交渉が 若干国撰の神話に残っていると、それに尾ヒレをつけて伝説をつくり、郷土の地名などにムリムタイにコジつけて あの神話もこの神話もとりいれる。

時には あんまり ツジツマが合いすぎて、却って恐縮せざるを得ぬほど ピッタリ と ヌキサシならぬ一致 を示していることもある。何千年前の神話が そうピッタリするのも困るものだ。

ところが ヒダ に至っては 古代史上に 重大な記事 が一ツもない

だから古代史神話 と 表向き ツジツマの合うところは一ツもない のです。

そのくせ、古代史家が ヒダ の史実 を巧妙に 隠そうとして 隠し得なかった シッポらしきものを発見しうるし、その 隠された何か をめぐって ヒダスワ に特別なそして重大な関心が払われ、その結果として 古代史上に ヒダ に関する 重大な記事 が一ツもない、そういう結果が 現れたのではないかと 疑うことができるのです。

それは 恐らくヒダの史実が あまり重大のせい ではないためでしょうか。

※ ↑↑↑「斜体」が「坂口安吾」の文章です。

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参考サイト

安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺 ①|まとめ

次の記事:その ②

以上、

「安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺 ①」についてのブログ記事でした。

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