坂口安吾 の 新日本地理「飛騨・高山の抹殺」について。(その ②)
- ① 飛騨には重要な古代史記事がない?
- ② 古い交通路は海ではなく山だった?
- ③ 飛騨の諏訪 と 信濃の諏訪
- ④ 山を越えて飛騨から穂高(信濃)へ
- ⑤ 両面宿儺は日本の主であり大和の敵?!
- ⑥ 両面宿儺とヤマトタケルの二面性
- ⑦ 日本神話は「二面性の暗示」だらけ
- ⑧ 美濃(岐阜)は古代国史の地名原形の宝庫?!
- ⑨ 身内のケンカと日本神話
- ⑩ 敗者の大友皇子と蘇我赤兄
- ⑪ XXXXX
※ 当記事は、上記シリーズ「②」です
安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺 ②
「安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺」というお話は、「青空文庫」で、読むことが出来ます。
\ 全文はこちら /
私としては(当事者ではないからこそ言える事ではありますが)何か や 誰か へ対する 批判 は 目的としていません。
その点を、ご理解の上、読んでいただけると有難いです。
「白黒の文字」だけだと、情報が上手く入らない「ポンコツ脳」なので、自分の為にちょっと整理してみました。↓↓↓
古い交通路は海ではなく山だった?
・青空文庫編:安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺――中部の巻――坂口安吾
↑↑↑ 上記の内容に「改行」「空白」「…」「リンク」「補足」「画像」等 をプラスさせていただきました ↓↓↓

赤:飛騨国・緑:東山道(引用:Wikipedia)
※ 「斜体」が「坂口安吾」の文章です。↓↓↓
古代史家が 隠しても隠しきれなかったのは何かというと、まず第一に 古代の交通路 です。
たとえば 日本武尊 の東征 の交通路などを見ると分りますが、上野ノ国※ から 碓氷峠 をこえて 信濃 へはいって ヒダ へ出たのは 木曾御岳 と 乗鞍 の中間の 野麦峠 のようだ。この峠の ヒダ側 は 小坂の町 です。
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<メモ>
※上野=上州=上毛野(カミツケノ・ケヌ)

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推古三十五年(西暦627年)に 群蠅 が 十丈ばかりのタマとなり 雷鳴のような音をたてて 信濃坂 をこえ 東方 上野の国 へ行って散ったとある。
さきの 日本武尊 の路を逆に行ったものでしょう。
その 前年 に 蘇我馬子 が死んでいます。
その結果として 大争乱 が 帝都 に起って、クーデタの結果として ある氏族 の大群が東国へ逃れる事情が起ったのだろうと思います。
この族類が この路に沿うて 古くから移動往来していた ことは 古代史上からも遺跡からも見ることができます。
それから三十余年後の 斉明天皇六年(西暦660年)に、こんどは逆に、信濃の東方から西方へ向って 群蠅が 巨坂※ を飛びこえたとある。
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<メモ>
※ 巨坂の峠:信濃 と 美濃の国堺の 神坂峠
(乗鞍 を中心にして 南方御岳 との間に 巨坂の峠 があって、北方の穂高との間には アワ峠 が古くから交通されていた)
群蠅が 帝都を逃げて 田舎に散り隠れる理由がなくなったか、帝都の方 で 群蠅の帰還助力を必要とする何事か が起ったのかも知れない。
それから 四十年ほどの間に 斉明、天智、弘文、天武、持統 とすぎて 次の 文武天皇 の大宝二年(西暦702年)に 美濃 と 木曾 の間 に新しく道をつくりました。
それから 十二年後にも 美濃 と 信濃 の境の道が険阻だからと 之を廃して 木曾路 を新設しております。
十二年前の木曾路が 完成したのか、それを廃して 更に新道をつくった のか知れませんが、以上から結論せられる重大なことは、「古い時代 の方が 御岳、乗鞍 という 三千余メートルの 高山にはさまれた 難険の峠を 通っており、次第に 海岸側へ、木曾川ぞいの道がひらけている。
古代交通の 舟行の概念 とは 逆 である」という一事です。
つまり 当時の 古い交通路 は 現代の日本人にも 困難な アルプス越え であった。
\ !? /
ところが、御岳、乗鞍 の 尾根つづきの 穂高、槍、立山、がそれと同じ以前から さかんに里人に 崇敬登山 せられ、乗鞍 を中心にして 南方御岳 との間に巨坂の峠 があって、北方の穂高との間には アワ峠 が古くから交通されていたようだ。
※ ↑↑↑「斜体」が「坂口安吾」の文章です。
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参考サイト
安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺 ②|まとめ
- ① 飛騨には重要な古代史記事がない?
- ② 古い交通路は海ではなく山だった?
- ③ 飛騨の諏訪 と 信濃の諏訪
- ④ 山を越えて飛騨から穂高(信濃)へ
- ⑤ 両面宿儺は日本の主であり大和の敵?!
- ⑥ 両面宿儺とヤマトタケルの二面性
- ⑦ 日本神話は「二面性の暗示」だらけ
- ⑧ 美濃(岐阜)は古代国史の地名原形の宝庫?!
- ⑨ 身内のケンカと日本神話
- ⑩ 敗者の大友皇子と蘇我赤兄
- ⑪ XXXXX
※ 当記事は、上記シリーズ「②」です
以上、
「安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺 ②」についてのブログ記事でした。