坂口安吾|飛騨・高山の抹殺 ②|古い交通路は海ではなく山だった?

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坂口安吾 の 新日本地理「飛騨・高山の抹殺」について。(その ②)

安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺 ②

「安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺」というお話は、「青空文庫」で、読むことが出来ます。

\ 全文はこちら /

おねがい:古代飛騨ついて
坂口安吾の「飛騨に関する文章」や 飛騨の伝承 は、えてして「何かを隠したい相手」への 批判 を伴いがち です。

が、私がこれらを記事にする目的は「誰かや何かへ対する批判」ではありません。

複数の立場から書かれた異なる伝承(「記紀」含む)の内容から「そうした言葉が残された背景を知りたい」という思いがメインです。

その点を、ご理解の上、読んでいただけると有難いです。

(堅苦しくなりましたが、要は「和やかにいこうね」っておねがいです)

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「白黒の文字」だけだと、情報が上手く入らない「ポンコツ脳」なので、自分の為にちょっと整理してみました。↓↓↓

古い交通路は海ではなくだった?

青空文庫編:安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺――中部の巻――坂口安吾

↑↑↑ 上記の内容に「改行」「空白」「…」「リンク」「補足」「画像」等 をプラスさせていただきました ↓↓↓

前の記事:その ①

赤:飛騨国・緑:東山道(引用:Wikipedia

※ 「斜体」が「坂口安吾」の文章です。↓↓↓

古代史家が 隠しても隠しきれなかったのは何かというと、まず第一に 古代の交通路 です。

たとえば 日本武尊ヤマトタケルノミコト の東征 の交通路などを見ると分りますが、上野コウズケノ国※ から 碓氷ウスイ をこえて 信濃 へはいって ヒダ へ出たのは 木曾御岳乗鞍 の中間の 野麦峠 のようだ。この峠の ヒダ側 は 小坂オサカの町 です。


<メモ>
上野=上州=上毛野(カミツケノケヌ

乗鞍岳は淡山(アワヤマ)だった?|天と地のはじまり


推古三十五年(西暦627年)に 群蠅グンバエ が 十丈ばかりのタマとなり 雷鳴のような音をたてて 信濃坂 をこえ 東方 上野の国 へ行って散ったとある。

さきの 日本武尊 の路を逆に行ったものでしょう。

その 前年 に 蘇我馬子 が死んでいます。

その結果として 大争乱 が 帝都 に起って、クーデタの結果として ある氏族 の大群が東国へ逃れる事情が起ったのだろうと思います。

この族類が この路に沿うて 古くから移動往来していた ことは 古代史上からも遺跡からも見ることができます。

それから三十余年後の 斉明天皇六年(西暦660年)に、こんどは逆に、信濃の東方から西方へ向って 群蠅が 巨坂オオサカ※ を飛びこえたとある。


<メモ>
巨坂オオサカの峠:信濃 と 美濃の国堺の 神坂ミサカ

乗鞍 を中心にして 南方御岳 との間に 巨坂オオサカの峠 があって、北方の穂高との間には アワ峠 が古くから交通されていた)

群蠅が 帝都を逃げて 田舎に散り隠れる理由がなくなったか、帝都の方 で 群蠅の帰還助力を必要とする何事か が起ったのかも知れない。

それから 四十年ほどの間に 斉明天智弘文天武持統 とすぎて 次の 文武天皇 の大宝二年(西暦702年)に 美濃木曾 の間 に新しく道をつくりました。

\ 歴代天皇はこちら /

歴代天皇の名前一覧|諡号・諱・別称など(~50代まで)


それから 十二年後にも 美濃信濃 の境の道が険阻だからと 之を廃して 木曾路 を新設しております。

坂口安吾|飛騨・高山の抹殺 ⑮|大津皇子と美濃トキミチツクリ


十二年前の木曾路が 完成したのか、それを廃して  更に新道をつくった のか知れませんが、以上から結論せられる重大なことは、「古い時代 の方が 御岳乗鞍 という 三千余メートルの 高山にはさまれた 難険の峠を 通っており、次第に 海岸側へ、木曾川ぞいの道がひらけている。

古代交通の 舟行の概念 とは である」という一事です。

つまり 当時の 古い交通路 は 現代の日本人にも 困難な アルプス越え であった。

\ !? /

ところが、御岳乗鞍 の 尾根つづきの 穂高立山、がそれと同じ以前から さかんに里人に 崇敬登山 せられ、乗鞍 を中心にして 南方御岳 との間に巨坂オオサカの峠 があって、北方の穂高との間には アワ峠 が古くから交通されていたようだ。

※ ↑↑↑「斜体」が「坂口安吾」の文章です。

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関連場所の地図

参考サイト

安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺 ②|まとめ

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以上、

「安吾の新日本地理:飛騨・高山の抹殺 ②」についてのブログ記事でした。

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