【雑記】瀬織津姫って、ブラック企業の「中間管理職」みたいじゃない?|就職氷河期世代の雑感

東京・多摩市の 小野神社について考えていて、ふと思ったことがある。

瀬織津姫って「中間管理職」みたいやなと。

しかも、「ツライ面」ばかり担わされているブラック企業の「中間管理職」…と。

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瀬織津姫は中間管理職ではないのか?

小野神社には、天下春命瀬織津姫がともに祀られている。

私は、色々学んでいく中で

上の世界(天)と現世(下)を「繋ぐ役割」が、瀬織津姫(=橋)だと思うようになっている。

要は現世でいう「中間管理職」だよね。


で。

小野神社と天下春命

私は最近、天下春命を、

天から現世へ下りてきた「・気」の側

として見られないか考えていた。

すると、その隣にいる瀬織津姫の役割が、妙に気になってくる。

風と水がうまく働けば、雨が降り、植物が育ち、穀物が実る。

でも同じ風と水が荒れれば、

暴風、豪雨、洪水、嵐

になる。

そのとき、

良い結果 は 国家祭祀の功績として語られ、悪い結果 の処理は 瀬織津姫 に回されてないか?

……と考えたところで、

この神様、めっちゃ有能な「中間管理職」みたいだな?

と思ってしまった。


私は1979年生まれ。

いわゆる就職氷河期世代なので、この構図には妙な既視感がある。苦笑

もちろん、これは古代祭祀を現代の会社員に置き換えて遊んでいるだけの雑談なのだけれど。

小野神社で天下春命と瀬織津姫の組み合わせを見て以来、

「仕事できる人に、どんどん面倒な案件が集まっていく」

(しかも、失敗は個人の責任/成功は組織の成功)

あの感じに見えて仕方がない。


小野神社では「天下春命+瀬織津姫」

まず気になったのは、小野神社で祀られている組み合わせ。

天下春命には、対になるような名前を持つ天表春命がいる。

ところが小野神社では、

天表春命+天下春命

ではなく、

天下春命+瀬織津姫

になっている。

私はここから、


天表春命 = 天側にある風・気
天下春命 = 現世側へ下りてきた風・気

のような上下関係があるのではないか、と考えている。

そのうえで瀬織津姫を見ると、

単なる「水神」ではなく、

現世に現れた力のうち、荒ぶる側や厄介な側を処理する役

に見えてくる。

小野神社でこの二柱が並んでいることが、今回の妄想の出発点である。

瀬織津姫、担当範囲が広すぎる

瀬織津姫といえば、まず有名なのが大祓詞

人々の罪や穢れを川から海へ流し、さらに遠くへ運んでいく神として登場する。

それだけでも、

「はい、この大量の厄介ごと、全部そっちに流しといて」

みたいな仕事である。

でも瀬織津姫を調べていると、それだけでは終わらない。

水。

瀬。

川。

流れ。

祓い。

境界。

海へ送る。

こちら側から向こう側へ移す。


さらに私は以前から、瀬織津姫には「橋」のような働きもあるのではないかと考えている。

ただ最近は、

橋渡しだけが役割なのではなく、その途中で発生した「荒ぶるもの」まで引き受けている

ようにも見えてきた。

これは忙しい。

天から降りてきた力の「良いところ」は誰の功績?

風と水が天から地上へ下りてくれば、

雨が降る。

植物が育つ。

稲が実る。

人が生きられる。

これは当然、古代国家にとって非常に重要なことだったはず。

だから国家祭祀の立場から見れば、

「良い雨が降った」

「五穀が実った」

「天下が安泰だった」

という結果は、

天皇の徳や、国家祭祀が正しく行われていることの証

として語りやすい。

上司の評価資料に載るのは、だいたいこっちである。

「今期の業績は好調でした」

「プロジェクトは無事成功しました」

「部門目標を達成しました」

みたいな。

では、悪い方は誰が担当するのか

ところが同じ風と水でも、少し加減を間違えると、

暴風

豪雨

洪水

になる。

同じ自然の力なのに、

恵みになることもあれば、

災害になることもある。

ここで、瀬織津姫が気になる。

大祓詞の中で瀬織津姫は、

人々の側に生じた「よろしくないもの」を受け取り、どんどん外へ流していく。

つまり、

良い結果を作る担当

というより、

発生してしまった問題を処理する担当

なのである。

なんだろう。

この感じ。

「売上伸びました!」

→部長が褒められる。

「重大クレーム入りました!」

→課長、対応お願いします。

みたいな。

めっちゃ中間管理職やん。

仕事ができるから、また仕事が増える

しかも瀬織津姫の場合、

水を流せる。

穢れを流せる。

境界を越えさせられる。

海まで運べる。

荒ぶる力にも対応できそう。

となってくる。

会社なら、

「瀬織津さん、それもいけます?」

「前回うまく処理してくれたから、今回もお願い」

「これ誰担当か分からんから、とりあえず瀬織津さんに」

となるやつである。

そして有能なので、なんとかしてしまう。

すると、

「じゃあ次からこれも瀬織津さん担当で」

になる。

仕事のできる人に仕事が集中する、日本企業あるある。

就職氷河期世代の私は、この構図を見ると少し遠い目になる。苦笑

瀬織津姫は「悪い神」なのではなく、悪い側を引き受ける神?

私は瀬織津姫を、

災いを起こす神

として見るよりも、

荒ぶってしまった力を引き受け、処理する側

(クレーム処理担当→しかも末端のアルバイトじゃなくて、責任者)

として考える方がしっくりくる。

風も水も、本来は良い悪いではない。

雨は作物を育てるけれど、降りすぎれば洪水になる。

風は空気を動かし、雲を運ぶけれど、強すぎれば嵐になる。

つまり自然そのものには、

恵みと荒れ

の両方が含まれている。

ところが国家祭祀の物語として整理すると、

良い側は「天皇の祭祀が正しく機能した結果」

として取り込みやすい。

一方、

悪い側は、誰かが処理しなければならない。

その仕事を瀬織津姫が引き受けているのではないか。

小野神社で見ると、瀬織津姫の「現場担当感」が増す

だから改めて小野神社を見ると、

天下春命+瀬織津姫

という組み合わせが、ますます気になる。

もし天下春命が、

天から現世へ下りてきて働く風・気

なのだとしたら、

瀬織津姫は、その現世で生じた

荒れ・濁り・余剰・厄介ごと

を引き受ける側なのかもしれない。

つまり、


天下春命 = 現場を動かす力
瀬織津姫 = 現場で起きた問題を処理する力

みたいな。

小野神社でこの二柱が並んでいるのを見ていると、

瀬織津姫が急に、

ものすごく仕事のできる「現場責任者」

に見えてくる。

「橋」も「祓い」も「荒魂」も、全部ひとつの仕事なのかもしれない

以前から私は、瀬織津姫には「橋」のような性格があるのではないかと考えていた。

でも最近は、

橋の神

祓いの神

水の神

荒ぶる力を処理する神

を別々に考えなくてもいいのかもしれないと思い始めている。

全部、

「こちら側に留めておけないものを、向こう側へ移す」

というひとつの仕事なのではないか。

流す。

渡す。

祓う。

遠ざける。

境界を越えさせる。

そして自然の力が暴走したときには、その荒ぶる側を引き受ける。

そう考えると、瀬織津姫の担当業務がものすごく広く見える理由も、少し分かる気がする。

だから瀬織津姫は人気があるのかもしれない

瀬織津姫は、現在とても人気のある神様である。

もちろん理由はいろいろあると思う。

名前の美しさ。

水神としての神秘性。

記紀の表舞台にはほとんど現れないこと。

大祓詞では重要な役割を担っていること。

でも私は、瀬織津姫の人気には、

「表舞台で成果を誇る神ではなく、裏側で面倒な仕事を全部処理している神」

という姿も、どこか関係しているのではないかと思ったりする。

少なくとも私は、そこに妙な親近感を覚えてしまう。

だって、

結果が良ければ上の功績。

問題が起きれば自分が処理。

仕事ができるから、さらに仕事を増やされる。

……。

瀬織津姫、就職氷河期世代の中間管理職みたいじゃない?

もちろん古代の神を現代の会社員に置き換えるのは、完全に私の雑談である。

でも、小野神社で天下春命と並ぶ瀬織津姫を見て、こんなふうに考えてみると、

「祓戸四神の一柱」

という説明だけでは見えにくかった瀬織津姫の姿が、少し立体的に見えてくる。

華やかな成果担当ではない。

でも、いなくなったら現場が回らない。

そんな神だったのかもしれない。

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瀬織津姫
<参考資料>

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